スモレンスク (Smolensk)
城郭都市であったスモレンスクはヨーロッパからロシアへの通り道に当たり、歴史上何度も攻撃に晒され破壊された. ロシア・ポーランド戦争、ナポレオンのロシア戦役 、独ソ戦などでも戦場と化している. 今日のスモレンスクは電子工業、繊維産業、食品産業を主とする工業都市である. 歴史的な建物として、生神女大聖堂と16世紀に建てられたクレムリン(城塞)がある. 「スモレンスクのイコン」は有名.
都市の名前の由来は諸説ある. スモルニヤ川という小川に由来する説があるが、川の名前の由来はよく解っていない. 黒土地帯を流れることから、黒土を意味する古いスラブ語が川の名になったと言う見方もある. 都市名の由来のもう一つの説は、松脂を意味するロシア語の smola からきているというものもある. この一帯は松の木が多く茂っており、かつては松や樹脂に関する産業が盛んだった.
街にはドニエプル川が流れる. 周囲は東ヨーロッパ平原の中ほどに東西に伸びるスモレンスク高地となっており、その東方はモスクワ高地へと繋がり、南は中央ロシア高地に続いている.